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🩺第17回 症例発表(12月24日開催)

演題:「CPAOA症例を多数経験して ― 基礎的知識から新たな課題まで ―」

CPA(心肺停止)は救急医療分野において古典的な病態であり、これまで長年にわたり多くの研究や取り組みが行われてきた。治療法の変遷、対応システムの構築、ガイドラインの策定・改訂、各種提言などが積み重ねられてきた一方で、現在においてもなお議論の尽きない分野である。
そのような中、近年はACP(アドバンス・ケア・プランニング)や死生観、文化的背景の変化に伴い、CPA発生時におけるDNARの意思表示の扱い、さらに法医学的・行政的な観点からの死因究明の必要性など、新たな課題にも直面している。

現在、私は救急科ローテーション中であり、日勤・夜勤を通じて多くのCPA症例に関わる機会がある。これらの経験から、CPA対応について正しく理解することは、今後の医師人生において避けては通れない重要なテーマであると考え、今回の症例発表を行った。
本発表では、複数の実症例をもとに分析を行い、過去の統計データや関連文献と照らし合わせながら考察を行った。今回の症例および発表を通じて、以下の点について大きな学びを得た。
DNARの意思が存在していても、現場で共有されなければ蘇生が行われてしまう現実があること、現場におけるガイドライン運用の難しさ、搬送された院外CPA症例に対し、死因究明の検査が行われないまま、即時に検死依頼となる場合があること、血液ガス分析などが、蘇生継続・中止判断における重要な客観的指標となること、DNARの運用に関して、自身の理解にも誤りがあったことへの気づきと、いわゆる「ハリウッド・コード」の興味深さ、CPA発生において入浴関連事象が非常に多いこと、海外における蘇生努力中止の判断が、非常に明確である点への驚き、蘇生後の感染や社会復帰の困難さに対する実感と多くの学びを感じた今回の症例発表でした。

年内最後の症例発表を無事に終えることができ、大きな達成感を得るとともに、今後の臨床に活かすべき多くの示唆を得る機会となった。

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