超音波検査部門の概要
超音波検査部門では超音波診断装置4台(GE社製E90、東芝製Aplio400、PHOLIPS製affiniti70G)を主力機として運用しており、外科手術や携帯用装置として3台の超音波診断装置(GE社製vivid i、東芝製Nemio XG)を保有しています。また、救急救命室と手術室、カテ室、婦人科(診察室)、泌尿器科(診察室)にも診断装置を常設するなど幅広い分野で活躍しています。
超音波検査では、放射線科からの応援も受け4~5名体制で予約検査や至急検査に対応しております。超音波検査室では日本超音波医学会認定の超音波検査士を中心とした業務形態をとっており、更なる知識や技術の向上に磨きをかけチーム医療に貢献すべく技師育成に励んでおります。
エコー(超音波)検査とは…
通常人間が聴くことのできない数MHz~十数MHzの超音波を使って非侵襲的に身体の病気を調べる検査です。体外からプローブを当てるだけで検査できるうえ、これといった副作用も無いことから医療現場では頻繁に行われる検査の一つです。産婦人科領域ではお腹の中の赤ちゃんの発育具合を見るのに使われています。
エコーの問題点
的確な診断をおこなうためには最適な画像を得ることが何よりも重要となってきます。
空気が多い臓器(肺臓など)や骨のうしろ側は検査できません。またガスを多く含んでいるときの消化管(胃・腸など)では常に良好な画像が得られるとは限りません。
■頸動脈エコー
主に血管内腔の形状や血管内膜面および血管壁の状態を観察します。これにより全身の動脈硬化の状態を把握することが可能です。脳血管障害・虚血性心疾患や動脈硬化症などの血管病を発症する疑いがある場合や早期発見に役立つ検査です。動脈硬化は自覚症状がなく進行していきます。近年のメタボリックシンドロームや生活習慣病患者の増加により注目されている検査です。
■腎動脈エコー
腹部の大血管である腹部大動脈から分岐する腎動脈に狭窄がないかどうかを見る検査です。
腎動脈狭窄症は、主に腎臓の血管に動脈硬化が起こることで高血圧の原因となったり腎臓の機能を悪化させる原因となります。心筋梗塞といった命にかかわる血管の病気を併発する危険性も高く重要視されている検査です。早期に発見し適切な治療を行っていくことが必要です。
■腹部エコー
腹部内の臓器の形状や大きさ、腫瘤の有無を検査します。
肝臓・胆嚢・腎臓・膵臓・膀胱・前立腺・子宮・卵巣に加えて胃・腸などの消化管が対象となるため、腹腔内にあるほぼ全ての臓器を調べることが可能な検査です。原則として尿を溜めた状態で絶食にて検査を行います。
■乳腺エコー
乳房内の腫瘍の有無を検査します。また乳房のしこりが本当に腫瘍なのかどうか、腫瘍の大きさや形状を観察します。痛みも無く被爆の危険性もありませんので妊娠中の方でも安心して受けられる検査です。
近年、乳癌に対する女性の関心も高くなっており年々増加傾向にあります。
■甲状腺エコー
甲状腺は、のどぼとけのすぐ下にある4~5cm程度の小さな内分泌臓器になります。この甲状腺の大きさや形状、腫瘤(しこり)の有無、周囲(リンパ節など)の状況を観察する検査です。
甲状腺疾患は女性に多く、病初期では不定愁訴に近い症状が多いのでそのような場合には一度甲状腺疾患を疑って検査をする必要があります。
■心臓エコー
心臓の大きさや壁の厚さ、逆流を防ぐための弁の状態、動きなどを検査します。エコーの最大のメリットは常に拍動している心臓の様子(循環動態)をリアルタイム画像として観察できることにあります。心臓の異常を早期に見つけるためにも重要な検査になります。
■体表エコー
主に皮膚・皮下組織におけるしこりなどの腫瘤や炎症性変化などを見る検査です。観察部位は多岐に渡っており身体全体が対象となります。
体表という意味では乳腺や甲状腺エコーなどもこれに分類されます。
■上肢・下肢血管エコー
血管疾患では動脈疾患と静脈疾患とに大別されます。動脈では主に血管の狭窄や閉塞などの動脈硬化性病変を静脈では弁不全や血栓性閉塞などの病変を観察する検査です。場合によっては血栓が遊離し肺塞栓を引き起こし突然死を招いたり、動脈硬化が進行すると四肢切断の恐れもあるため非常に重要な検査です。
上肢血管エコーにはシャントエコーも含まれます。
■その他(穿刺など)エコー
採血針と同程度の太さの針を使用し超音波の画像を見ながら針先を進め、直接その細胞(腫瘤など)を採取して調べる穿刺吸引細胞診。鮮明でより詳細な画像を得るために胃内視鏡と同程度の太さの器具を口から入れて体内から心臓を観察する経食道心エコー。血管内に器具を挿入し直接血管内部を観察する血管内超音波や手術時に病変部の確認に使用するエコーなど様々なものがあります。
~最後に~
※エコー検査は万能ではありません。他の検査と照らし合わすことで総合的に診断をおこなっています。
超音波検査部門の概要
超音波検査部門では超音波診断装置4台(GE社製E90、東芝製Aplio400、PHOLIPS製affiniti70G)を主力機として運用しており、外科手術や携帯用装置として3台の超音波診断装置(GE社製vivid i、東芝製Nemio XG)を保有しています。また、救急救命室と手術室、カテ室、婦人科(診察室)、泌尿器科(診察室)にも診断装置を常設するなど幅広い分野で活躍しています。
超音波検査では、放射線科からの応援も受け4~5名体制で予約検査や至急検査に対応しております。超音波検査室では日本超音波医学会認定の超音波検査士を中心とした業務形態をとっており、更なる知識や技術の向上に磨きをかけチーム医療に貢献すべく技師育成に励んでおります。
エコー(超音波)検査とは…
通常人間が聴くことのできない数MHz~十数MHzの超音波を使って非侵襲的に身体の病気を調べる検査です。体外からプローブを当てるだけで検査できるうえ、これといった副作用も無いことから医療現場では頻繁に行われる検査の一つです。産婦人科領域ではお腹の中の赤ちゃんの発育具合を見るのに使われています。
エコーの問題点
的確な診断をおこなうためには最適な画像を得ることが何よりも重要となってきます。
空気が多い臓器(肺臓など)や骨のうしろ側は検査できません。またガスを多く含んでいるときの消化管(胃・腸など)では常に良好な画像が得られるとは限りません。
■頸動脈エコー
主に血管内腔の形状や血管内膜面および血管壁の状態を観察します。これにより全身の動脈硬化の状態を把握することが可能です。脳血管障害・虚血性心疾患や動脈硬化症などの血管病を発症する疑いがある場合や早期発見に役立つ検査です。動脈硬化は自覚症状がなく進行していきます。近年のメタボリックシンドロームや生活習慣病患者の増加により注目されている検査です。
■腎動脈エコー
腹部の大血管である腹部大動脈から分岐する腎動脈に狭窄がないかどうかを見る検査です。
腎動脈狭窄症は、主に腎臓の血管に動脈硬化が起こることで高血圧の原因となったり腎臓の機能を悪化させる原因となります。心筋梗塞といった命にかかわる血管の病気を併発する危険性も高く重要視されている検査です。早期に発見し適切な治療を行っていくことが必要です。
■腹部エコー
腹部内の臓器の形状や大きさ、腫瘤の有無を検査します。
肝臓・胆嚢・腎臓・膵臓・膀胱・前立腺・子宮・卵巣に加えて胃・腸などの消化管が対象となるため、腹腔内にあるほぼ全ての臓器を調べることが可能な検査です。原則として尿を溜めた状態で絶食にて検査を行います。
■乳腺エコー
乳房内の腫瘍の有無を検査します。また乳房のしこりが本当に腫瘍なのかどうか、腫瘍の大きさや形状を観察します。痛みも無く被爆の危険性もありませんので妊娠中の方でも安心して受けられる検査です。
近年、乳癌に対する女性の関心も高くなっており年々増加傾向にあります。
■甲状腺エコー
甲状腺は、のどぼとけのすぐ下にある4~5cm程度の小さな内分泌臓器になります。この甲状腺の大きさや形状、腫瘤(しこり)の有無、周囲(リンパ節など)の状況を観察する検査です。
甲状腺疾患は女性に多く、病初期では不定愁訴に近い症状が多いのでそのような場合には一度甲状腺疾患を疑って検査をする必要があります。
■心臓エコー
心臓の大きさや壁の厚さ、逆流を防ぐための弁の状態、動きなどを検査します。エコーの最大のメリットは常に拍動している心臓の様子(循環動態)をリアルタイム画像として観察できることにあります。心臓の異常を早期に見つけるためにも重要な検査になります。
■体表エコー
主に皮膚・皮下組織におけるしこりなどの腫瘤や炎症性変化などを見る検査です。観察部位は多岐に渡っており身体全体が対象となります。
体表という意味では乳腺や甲状腺エコーなどもこれに分類されます。
■上肢・下肢血管エコー
血管疾患では動脈疾患と静脈疾患とに大別されます。動脈では主に血管の狭窄や閉塞などの動脈硬化性病変を静脈では弁不全や血栓性閉塞などの病変を観察する検査です。場合によっては血栓が遊離し肺塞栓を引き起こし突然死を招いたり、動脈硬化が進行すると四肢切断の恐れもあるため非常に重要な検査です。
上肢血管エコーにはシャントエコーも含まれます。
■その他(穿刺など)エコー
採血針と同程度の太さの針を使用し超音波の画像を見ながら針先を進め、直接その細胞(腫瘤など)を採取して調べる穿刺吸引細胞診。鮮明でより詳細な画像を得るために胃内視鏡と同程度の太さの器具を口から入れて体内から心臓を観察する経食道心エコー。血管内に器具を挿入し直接血管内部を観察する血管内超音波や手術時に病変部の確認に使用するエコーなど様々なものがあります。
~最後に~
※エコー検査は万能ではありません。他の検査と照らし合わすことで総合的に診断をおこなっています。