注意したい症状

こんな症状が出たら注意

■血尿が出る

血尿の原因とは、膀胱がんや腎臓がんなどの悪性腫瘍のほか、結石、膀胱炎などの炎症、腎臓の病気などがあります。血尿は体の異常のサインです。特に目で見てわかるような血尿が出たら、必ず専門医にご相談ください。

■排尿時に痛みがある

排尿時に痛みを起こす最も一般的な病気は急性膀胱炎です。急性膀胱炎は女性に多く、頻尿（おしっこが近い）、血尿（おしっこに血が混じる）、排尿時の痛みが特徴的な症状です。高熱や倦怠感などの全身症状、背部痛などを伴う場合には、腎盂腎炎を併発している可能性もあり、重症化するリスクもありますので注意が必要です。なかなか排尿時痛が改善しない場合には、膀胱がんなど悪性腫瘍が原因となっていることがあります。

■尿が出にくい

男性の場合、尿が出にくくなる原因として最も多いのは前立腺肥大症です。そのほか、男女ともに、膀胱の神経の異常や糖尿病などが挙げられます。尿が出にくい状態を放置すると、尿が漏れるようになったり、腎不全になったりすることがあります。

■尿が漏れる

自分の意思とは関係なく尿が漏れてしまうことを尿失禁と言います。40歳以上の女性の4割以上が尿失禁を経験していますが、「恥ずかしい」という感情があり、その悩みを相談できずに我慢している方がほとんどです。尿失禁の状態や原因に応じてきちんとした治療法がありますので、お気軽に泌尿器科でご相談ください。

■熱がよく出る

反復する発熱が現れる場合は、腎盂腎炎を繰り返している事があり、発熱時は検尿を行い異常があれば泌尿器科の検査・治療が必要です。特に幼少のころから腎盂腎炎を繰り返していれば、膀胱からの尿が腎臓に逆流する病気があり手術的治療が必要です。

■腰やお腹が痛い

腰痛・背部痛の原因として、整形外科的疾患（骨や筋肉、腱の痛み）、消化器科的疾患（胃や腸や膵臓、胆石、胆嚢からくる痛み）、泌尿器科的疾患（尿の通り道）などが挙げられます。また、大動脈破裂などの血管系の損傷も、腰痛・背部痛をひき起こします。腰痛・背部痛の原因の大半は整形外科的疾患ですが、腰痛や背部痛があった時に「どうせ筋肉や骨の痛みだから」と簡単に考えてしまうのは危険です。腎臓でできた石が腎臓から尿管に落ちてくる時に激痛が出現しますし、前立腺がんや腎臓がんが背骨に転移すると背中が痛むこともあります。また、尿が出にくいのを我慢すると尿閉と言って膀胱がぱんぱんにふくらんで下腹部が痛くなることもあります。腰やお腹が痛む場合は、泌尿器科領域の可能性も考慮する必要があります。

■尿道から膿が出る

膿の原因は一般的には性病で、排尿時に尿道が痛みます。性交で感染します。原因菌は、淋菌、クラミジアで、性交後２～5日で発症します。治療は内服薬で十分ですが、自分だけでなく、パートナーも診察を受けることをお勧めします。

■勃起しなくなった

最近バイアグラなどのお薬の開発により、自費診療にはなりますが、今までは治療が困難な患者さまも勃起力が改善するようになりました。しかし、心臓病を有する患者では死亡例もあり、きちんと心臓の検査を受けた上での内服が望ましいと言えます。